進行性脊髄軟化症とは?
進行性脊髄軟化症は椎間板ヘルニアの発症後、脊髄の障害が上行性(頭の方)に進行・壊死し、早ければ2〜3日、遅くても1週間ほどで死に至るという恐ろしい病気です。内部の脊髄が液体のように溶けてしまい、この軟化現象が進行することで最終的に呼吸停止を引き起こします。
呼吸不全で亡くなる苦しみを避ける目的で安楽死が選ばれることもあります。
有効な治療方法が存在しないということで、多くのワンちゃんが今も命を落としています。
ですが、進行性脊髄軟化症は手術によって命を救うことができます。
当院では2014年より脊髄軟化症に対する外科的治療を積極的に実施しており高い救命率を誇っています。
2020年12月に院長平野が執筆した論文がイギリスの論文誌BMC Veterinary Researchに掲載され、97%の救命率であることを示しました。
治療の大前提として以下の条件があります。
① 前足がまだ完全に麻痺していないこと。(前足の神経反射の確認)
② MRI検査を撮影する必要があること。(障害部位の確認のため)
③ 歩けるようにはならないこと。(命を救うための治療で一生の介護は必要)
② MRI検査を撮影する必要があること。(障害部位の確認のため)
③ 歩けるようにはならないこと。(命を救うための治療で一生の介護は必要)
これらの条件を満たしていれば、たとえ進行性脊髄軟化症であっても命を救うことができると当院では考えています。確かに一生の介護は大変ですが、懸命に介護すれば長い生涯を幸せに全うすることができます。
進行性脊髄軟化症と診断を受けた方、疑いのある方で上記の条件を満たす方は可能な限り早くご連絡ください。