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Q&A

Q. 手術のリスクはどのようなことが考えられますか?

まず、一般的な手術と同じで麻酔によるリスクが考えられます。各種検査からそのリスクの評価を行い、それに応じた麻酔方法で手術を行います。それでも予想の難しいこととして、麻酔薬によるアレルギー反応が考えられます。
また、手術が無事に終わったとしても病気の進行が止まらない可能性が全く無いわけではありません。
前肢まで麻痺が進行していた場合には命が助からない可能性もあります。

Q. どのような合併症がありますか?

自力で排尿ができないため尿路感染症になる恐れがあります。
他には椎体不安定症が起こることが考えられますが、当院で治療した患者様にはそのような症例はありません。
また、下半身の麻痺は生涯回復することはありません。

Q. 入院日数はどのくらいですか?

1~2週間前後で退院となります。

Q. 遠方からになってしまうのですが手術は可能ですか?

当院では現在も西は九州、北は北海道まで多くの問い合わせや治療実績がございます。遠方ですと入院中の様子が分からずご不安かと思いますが、お電話でお伝えさせていただくことや、メールでお写真をお送りすることも可能です。どうぞ安心してお問い合わせください。

Q. 退院したらどのような介護が必要になってきますか?

術後は脊椎が曲がらないよう固定するコルセットを着けていただきます。前肢で歩けるようになるためにはリハビリをする必要があります。
コルセットを着けた状態で歩くことができれば、車椅子で自由に歩き回れるようにもなります。
一番大変なのは、自力で排尿ができないため1日3~4回程度の圧迫排尿が生涯必要になってくることです。

Q. 下半身マヒになると床ずれなどが起きませんか?

前肢の反応がしっかり残っている子は動き回るのであまり心配はないのですが、マヒが進行している子に関しては床ずれを起こしてしまう可能性があります。
退院時には、床ずれなどが起きにくいように介護用のマットをプレゼントしています。

Q. 退院後は今までと同じフードのままで良いのでしょうか?

今までの食餌内容でも大きな問題はありません。ただし、進行性脊髄軟化症を発症した子は自分で排尿することが難しいため今後尿のトラブルが起きやすくなります。そのため、基本的には尿トラブルを出来るだけ起こしにくくする泌尿器疾患に特化したフードを食べてもらうことが多いです。

Q. 退院後には通院や継続の治療が必要になりますか?

退院後は尿のトラブルが起きていないかの確認のため、月に一度かかりつけ医様での尿検査の実施をお願いしています。
また、手術後1か月、3か月、6か月、以降半年ごとに全身の血液検査、レントゲン検査を行い、新たな異常が出てきていないかを確認していきます。こちらの定期検診については出来るだけ当院にいらしていただくようにお伝えしていますが、遠方からの患者様の場合は近くのかかりつけ医様で同様の定期検診を行うようお願いしています。
また、検診の時期以外でも何か異常があればすぐに当院にご連絡ください。

Q. 退院に向けて準備するものはありますか?

これから過ごす場所の段差を出来るだけなくして、落下してしまいそうな場所には落下防止柵などをつけて下さい。圧迫排尿やリハビリに関しては、退院後ご自宅でできるようにご面会時に練習を行います。遠方などで何度もご面会にいらしていただくことが難しい場合は、お迎えの際に練習とご説明をさせていただきます。もし不安なことがございましたらかかりつけ医様に相談しながら今後の生活に必要な処置を練習していただきます。

Q. 退院後はこちらの病院に通い続けないといけないのでしょうか?また、トリミングはどこで行えばよいでしょうか?

定期検診の際、可能であれば当院で様子を診させて頂ければと思いますが、遠方で難しい場合は近くのかかりつけ医様に通って頂いて構いません。何か異常があればいつでもご連絡ください。
また、退院後1か月が経てばトリミングをしていただいて構いません。ただし、通常のサロン様だとご対応が難しいことも多いので、トリミングに行く場合は病院併設のトリミングサロン様に行っていただくようにしてください。

☆かかりつけ医様へ

進行性脊髄軟化症の治療をした症例は後躯麻痺になるため、泌尿器疾患を起こしていないか定期的な検査をお願いしています。また、手術時に片側の椎弓を広範囲に切除しているため、症例によっては術後しばらくしてから脊椎の湾曲などがみられるケースもあります。そのため、なるべく当院での定期検診を勧めていますが、通うことが難しい場合はかかりつけ医様にて尿検査とともにレントゲン検査で脊椎の状態も観察していただくようお願いしています。
なお、術後の神経障害は退院時で症状が固定されており、進行するような事例は現時点では確認されておりません。また、麻酔に関しても代謝などに大きな影響を与えたような事例も確認されておりません。しかしながら、全体の症例数がまだ少なく今後新たな合併症などが確認される可能性もあります。
何かご不明な点がございましたらいつでも当院にご連絡いただければお答えいたします。

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